Subject   : 免疫のプライミング

カテゴリー  : 学術情報 > 生化学


 免疫のプライミング
 priming(プライミング)とは、生体,特に免疫系を賦活するための予備刺激のことであり,準備刺激や初回刺激と訳される.インフラマソーム形成によるカスパーゼ-1活性化は,前駆体であるpro-IL-1βやpro-IL-18を成熟型へとプロセシングして分泌させるが,この反応には,これらの前駆体が発現している必要がある.このため,少量のLPS処理によるpro-IL-1βの誘導,いわゆる“プライミング”を行い,インフラマソーム活性化によるIL-1βの分泌が検討されている.

先行する刺激が後続する事象に影響を与えること.さまざまな研究分野において使われる言葉であるがワクチンの分野においては免疫のない個体に対して免疫を誘導する能力という意味で使用される.免疫記憶を誘導する能力とも言い換えることができる.「プライミング効果」と一緒に使用されることが多い言葉として,既に存在している基礎免疫(免疫記憶)を増強する能力を指し示す「ブースター効果」という言葉がある.プライミング効果とブースター効果にかかわる免疫経路は異なると考えられており,一般的に不活化ワクチンは,ブースター効果は高いがプライミング効果が弱いと考えられている.

<出典:実験医学online>

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 ⇒ RNA(Ribonucleic acid)の種類

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