Subject   : 壊死の種類

カテゴリー  : 学術情報 > 生化学


 壊死の種類
 壊死(えし)は、身体の一部分を構成する細胞・組織・器官等の死を指す語であり、広義にネクローシスと壊死はほぼ同義に用いられる。 細胞死の形態的特徴として、細胞核をはじめとする細胞内小器官を構成する膜の崩壊、細胞の膨化、細胞膜の破壊など様々な種類がある。

<出典:Wikipedia>

 ■ 凝固壊死
 凝固壊死は死組織におけるゲル状物質の形成によって特徴付けられる。組織の構造は維持され、光学顕微鏡によって観察できる。凝固はタンパク質変性の結果として起こり、アルブミンを堅固で透明の状態へと変換する。このネクローシスの様式は典型的には梗塞といった低酸素環境で見られる。凝固壊死は主に腎臓、心臓、副腎といった組織で起こる。重篤な虚血はこの種のネクローシスの最も一般的な原因である。

 ■ 液化壊死
 凝固壊死は死組織におけるゲル状物質の形成によって特徴付けられる。組織の構造は維持され、光学顕微鏡によって観察できる。凝固はタンパク質変性の結果として起こり、アルブミンを堅固で透明の状態へと変換する。このネクローシスの様式は典型的には梗塞といった低酸素環境で見られる。凝固壊死は主に腎臓、心臓、副腎といった組織で起こる。重篤な虚血はこの種のネクローシスの最も一般的な原因である。

 ■ 壊疽性壊死
 壊疽性壊死はミイラ化した組織が似る凝固壊死の一種と見なすことができる。下肢および消化管の虚血に特徴的である。死組織の混合型感染が起こると、次に液化壊死が続いて起こる(湿性壊疽)。

 ■ 乾酪壊死
 乾酪壊死は凝固壊死と液化壊死の組み合わせと考えることができ、典型的にはマイコバクテリア(例えば結核菌)、真菌、外因性物質によって引き起こされる。壊死組織は塊状のチーズのように白色でもろく見える。死細胞は崩壊しているが、完全には消化されず、顆粒状粒子が残る。顕微鏡検査は、特徴のある炎症境界内に含まれているアモルファスの顆粒状デブリを示す。肉芽腫がこの特徴を有する 。

 ■ 脂肪壊死
 脂肪壊死は脂肪組織に特化した壊死であり、膵臓といった脂肪組織上の活性化リパーゼの作用によって起こる。膵臓では急性膵炎を引き起こす。この疾患では、膵酵素が腹膜腔へと漏れ出し、脂肪の鹸化によるトリグリセリドエステルの脂肪酸への分解によって膜を液化する。カルシウム、マグネシウム、またはナトリウムがこれらの病変に結合してチョークのような白色の物質を作り出す。カルシウム沈着は顕微鏡的に特徴があり、放射線検査で可視化できる程十分大きいこともある。裸眼では、カルシウム沈着はザラザラした白色の斑点のように見える。

 ■ フィブリノイド壊死
 フィブリノイド壊死は大抵免疫介在性の血管損傷によって引き起こされる特殊なネクローシス形態である。「免疫複合体」と呼ばれることもあるフィブリンと共に動脈壁内に沈着した抗原と抗体の複合体を特徴とする。
 ⇒ ネクローシス(necrosis)

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