Subject   : 抗甲状腺ペルオキシダーゼ抗体(TPO-Ab)

カテゴリー  : 学術情報 > 生化学


 抗甲状腺ペルオキシダーゼ抗体(TPO-Ab)
 抗甲状腺ペルオキシダーゼ抗体(TPO-Ab)は、甲状腺自己抗体として、サイログロブリン抗体とともに代表的なものである。従来は抗マイクロゾーム抗体といわれ、甲状腺マイクロゾーム分画に存在する物質に対する抗体であった。この抗体の主要抗原は甲状腺ペルオキシダーゼ(TPO)であることが分かり、抗TPO抗体と呼ばれるようになった。

 抗TPO抗体は細胞障害性があり、甲状腺組織の崩壊に伴う腫大(甲状腺腫)がみられる場合にまず測定される抗体である。バセドウ病の90 %、橋本病のほぼ100 %で抗TPO抗体が高値を示す。

 甲状腺ホルモン投与で低力価になることがあり、妊娠や出産で変動することがある。特に産後3〜6カ月で免疫抑制状態からの反跳現象で値が上昇することがある。

<出典:LSIメディエンス>

 ■ 高値を示す疾患
 バセドウ病,橋本病
 ⇒ 甲状腺の病気

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