Subject   : バイオイメージング(Bioimaging) 

カテゴリー  : 学術情報 


 バイオイメージング(Bioimaging) 
バイオイメージングは細胞・組織または個体レベルでタンパク質などの分布・局在を捉え、その動態を画像として解析する技術のこと。

細胞・組織または個体レベルでタンパク質などの分布・局在を捉え、その動態を画像として解析するバイオイメージングツールの利用が疾病の解明や創薬を目指すライフサイエンス研究領域で急速に進んでいる。今後はさらに診断・病理などメディカル領域でも応用が進むものと予測されている。機能解析やリアルタイム計測、高感度化など、様々なバイオイメージングツールに対するニーズに応えるべく、メーカー各社では製品開発を進めており画像情報の高度化が進展している。
オワンクラゲの蛍光タンパク質の発見は,下村脩のノーベル賞受賞で一般にもよく知られるようになった。調べたいタンパク質をつくる遺伝子に,蛍光タンパク質の遺伝子を導入すると,タンパク質が蛍光を示すようになる。蛍光を利用して,調べたいタンパク質の動きなどを観察できるのだ。それまでの研究では,生きたままの状態で,細胞や生物内の物質の働きを観察することはむずかしかった。でも,この方法により,細胞や生物が活動しているようすを,分子レベルで観察することが可能になった。

それまででも,蛍光物質を細胞内に入れて調べる方法はあった。でも,目的の場所に,十分な量の物質を入れることはむずかしかった。調べたい生物の調べたいタンパク質をつくる遺伝子に導入すれば,その生物の活動とともに,蛍光を示すタンパク質が生産される。

また,遺伝子を操作したり,他の生物から取り出したりして,緑色蛍光タンパク質(GFP,green fluorescence protein)だけでなく,青色や黄色,赤色などいろいろな色の蛍光タンパク質をつくることができた。色分けによって,同時に複数の分子の動きを観察できるようになった。ここまでは,わたしも何となく理解できた。

■ バイオイメージングの技術
1分子イメージング,FRET,iFRAP,タイムラプス観察,CALI…驚異的な早さで進歩を続け,いまや研究に欠かせないものとなった各種イメージング技術があります。

種類 メモ
FCS
Fluorescence correlation spectroscopy
蛍光相関分光:
FCCS法 蛍光相互相関分光法
FRAP
Fluorescence Recovery After Photobleaching
光刺激後の蛍光回復を調べることで、分子の動きを解析する手法です。分子の拡散速度、構造との結合・解離速度などを調べることができます。
FRET
fluorescence resonance energy transfer
蛍光エネルギー移動測定法:蛍光分子の励起エネルギーが別の(蛍光)分子に移動する現象で、両分子間の相対的位置関係によって移動の効率が変化します。この技術を利用することで、2タンパク分子の相互作用、構造変化、イオン濃度変化などが観察できます。
FLIM 蛍光寿命測定:
FLIP
Fluorescence Loss In Photobleaching
光刺激を行いながら蛍光の褪色を調べることで、分子の動きを解析する手法です。分子の拡散速度、構造との連結・乖離速度などを調べることができます。
FRAP
TIR-FCS 全反射型蛍光相関分光
TIRF
Total Internal Reflection Fluorescence
レーザを全反射させてスライドガラス上にエバネッセント場を形成し、蛍光物質を励起する観察方法です。エバネッセント光は、スライドガラス表面に極めて近い領域にしか存在しないため、細胞膜などのスライドガラスに接触した部分のみの蛍光観察が可能

 ⇒ 遺伝子検査

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