Subject  : 土壌生成作用(soil-forming processes)

カテゴリー : 地球科学 


 土壌生成作用(soil-forming processes)
 岩石の風化によって生じた母材から、生物および有機物の存在下で、層位分化した一定の形態的特徴を備えた土壌体が生成される過程。土壌生成作用は常に風化作用を伴って進行。土壌生成過程を一定方向に導く相互に密接に結びついた物理的・化学的・生物学的諸反応には一定の組合せが存在、これは基礎的土壌生成作用と呼ばれ、土壌物質の無機成分の変化を主とするもの、有機成分を主とするもの、無機および有機土壌生成物の変化と移動を主とするものの3主要群にまとめられる。

種類 メモ
初成土壌生成作用 水面下の堆積物が乾陸化する過程で生じる物理・化学的・生物的変化
土壌熟成作用
粘土化作用(シアリット化作用)
褐色化作用 一次鉱物から遊離した鉄が酸化鉄の粒子となって土壌中に一様に分布する
鉄アルミナ富化作用(フェラリット化作用)
腐植集積作用 断面上部に落ち葉などが堆積、分解し、腐植化して暗黒色になる
泥炭集積作用 水面下において湿性植物の遺体が集積する
塩類化作用 塩類に富む地下水が毛管上昇して蒸発、断面内や地表に塩類が沈殿する
脱塩化作用 塩類土壌の塩分がぬけはじめると炭酸ナトリウムが優勢となって強アルカリ化し、さらにアルカリがぬけると粘土が分解して、粘土・腐植・酸化物の移動が起こる
塩基溶脱作用 可溶性塩類や交換性陽イオンが土壌に溶脱する
レシベ化作用
(粘土の機械的移動)
表層の粘土が分解されずに、そのまま浸透水とともに下層に移動集積する
ポドゾル化作用 表層に堆積した有機物の分解によって生じたフルボ酸によって、酸化鉄やアルミナ等が溶解して下方に移動、集積する
水成漂白化作用 表層から鉄やマンガンが還元溶脱され、表層が灰白色に漂白される
グライ化作用 土中の水分の間欠的な変化により,鉄分が酸化したり還元したりするために生じた斑点のある土壌を作る
擬似グライ化作用 湿かん還元と乾燥酸化の反復によって淡灰色の基質と黄褐色の斑鉄、黒褐色のマンガン斑からなる大理石模様が形成される
均質化作用 土壌動物による撹拌混合の作用
バーティソル化作用
鉄質化作用

 ⇒ 地質年代表
 ⇒ 変成岩(metamorphic rock)

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