Subject   : DHEA(デヒドロエピアンドロステロン)

カテゴリー  : 話題のことば >  ホルモン


 DHEA(Dehydroepiandrosterone)
腎臓のすぐ上に位置するアドレナル・グランド(副腎)から分泌されるホルモン。 150種以上のホルモンが副腎から分泌されているが、その中でも特に分泌量が多いのがD.H.E.Aである。分泌されたDHEAは血液中に流れ、細胞に浸透する。その時男性ホルモン・アンドロゲン、女性ホルモン・エストロゲンに変換される。どちらに変換されるかは、体調、年齢、性別による。
DHEAはテストステロンやエストラジオールと同様に性ステロイドホルモンであり、生体内でコレステロールを原料として生合成される。

男性の場合睾丸からアンドロゲン、女性の場合子宮からもエストロゲンが分泌されるのでこれらの性ホルモンは少なくとも2カ所から分泌されているといえる。 通常、私たちの体からは10mg〜15mgのDHEAと*DHEASが毎日分泌されていると考えられる(多い場合は25mg位)。女性の分泌量はこれより少ないと考えられる。

DHEAが体内で変換されるときに硫酸塩(SO4)と結びつきDHEASになる。DHEAは朝方に一番分泌されるが、腎臓で消化され体内の量は急激に減少する。しかしDHEASはゆっくり消化され、量も一日を通じてほぼ一定している。血液中の90%の性ホルモンはDHEASの形態である。 DHEAは1934年から研究者の間で知られていたが最近特に注目されるようになった。
体をより筋肉質にする、性欲/精力の増強、気分の向上、より元気にする等の効果の他、心臓病(心臓に疾患を抱える人は血中のDHEAの量が少ない)、糖尿病、癌、その他の成人病の予防があげられる。免疫力の増強,年齢からくる骨の弱さを増強する効果も期待できる。又、20代をピークに分泌量は減少するため、老化のメカニズムとも関係しており、「長寿」にも役立つのではないかと考えられている。
ただし、泌尿器科医師による前立腺癌の存在を否定されていない壮年男子が DHEAサプリメントを服用した場合、もし前立腺癌が存在すれば増殖を促進させてしまうことが危惧されている。

 ⇒ ホルモンがつくられる部位と機能

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