Subject   : テオフィリン

カテゴリー  : 話題のことば > 薬剤


 テオフィリン
キサンチン系薬剤ともいう.β2刺激薬と並ぶ代表的な喘息発作治療薬. 作用は気管支平滑筋におけるサイクリックAMPの分解を阻止する作用(ホスホジエステラーゼ阻害)により,サイクリックAMPに依存する酵素活性化を経て気管支を拡張させることが推測されていたが,最近,好中球や好酸球のアデノシン受容体を遮断して,これらの細胞の寿命を短くして炎症を抑える効果が指摘されている.

◆ サイクリックAMP
アドレナリンやβ2刺激薬が受容体と結合すると ATPよりサイクリックAMPが生成される.サイクリックAMPは蛋白キナーゼAに作用して,細胞機能を調節する.気管支の場合,拡張がおこる.テオフィリンはサイクリックAMPの分解を促進するホスホジエステラーゼを阻害することにより,サイクリックAMPの濃度を上昇させ薬理作用を発揮するというように説明されているが,実際の薬理学的効果が見られる濃度では細胞内サイクリックAMPは増加しないという意見もある

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