Subject   : 景気動向指数 (diffusion index)

カテゴリー : 政治・経済


  景気動向指数 (diffusion index)
 内閣府が毎月発表する景気の転換局面をとらえるための景気指標。

 鉱工業生産指数などの景気関連指標について、季節調整済みのデータをそれぞれ3カ月前の水準と比較して、上回っていればプラス、下回っていればマイナスとし、プラスとなった個別指標が全体のうちでどれだけあったかを百分比で示す。一致指数の場合、プラスとなった指標が過半数(指数は50%を上回る)あれば景気は上向きにある、半分以下なら下向きにあると判断する。3カ月連続で50%を上回ると回復、下回ると後退のシグナルといわれる。また各指標のうち景気の実体との時間的なズレについて分類し、機械受注など景気の先行きを示すものを先行指数、景気実態より遅れて動く指標を遅行指数として、それぞれの系列で百分比を計算し発表している。

毎月10日前後に速報値、20日前後に改定値を発表する。

● 景気の踊り場
 景気が回復局面にあり、後退しているわけではないが、上昇する力が弱くなってほぼ横ばいで推移している状態を指す。
 階段を上がっていく途中で一休みする場所になぞらえたもので、景気が再び勢いづくまでは成長率が前期とほぼ同水準で推移することが多い。2002年1月を景気の「谷」とする景気回復局面では02年末と04年半ば以降に踊り場に陥った。1回の景気回復期間で2回も踊り場を経験するのは極めて異例。04年半ば以降に踊り場に陥ったのはIT(情報技術)分野の在庫調整が長引き、生産が低迷したことが主因といわれるが、政府や日銀は05年夏に踊り場脱却をそろって表明した。

● 景気の底割れ
 景気が低迷しているときに、さらに企業倒産や失業が増えるなど景気が一段と冷え込むこと。
 いったん底入れした後に、景気が再び悪化する局面で使う場合が多い。

● 景気の底入れ(bottoming out)
 景気調整過程の最終段階の状況を示す言葉。一般的には、「景気がこれ以上悪くならない」という状態を指して使う場合が多い。
 景気底入れ期に見られる経済現象の特徴は、減産体制の強化、出荷の回復など在庫調整がかなり進んでいることを裏付ける動きが表面化する一方で、機械受注など一部の景気先行指標が上昇傾向に転じるなど、景気の動きにバラつきが目立ってくることである。
 ⇒ 景気循環(business cycle)

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