Subject   : 米州開発銀行、IDBグループ

カテゴリー : 政治・経済


 米州開発銀行、IDBグループ
 米州開発銀行(Inter-American Development Bank :IDB)グループはラテンアメリカ・カリブ海諸国における社会・経済開発のみならず貿易や地域統合を促進するための多国間開発金融機関です。

ワシントンDCに本部を構えるIDBグループは米州開発銀行、米州投資公社および多数国間投資基金から構成されており、日本政府はこれらのいずれにも資金を拠出しています。地域事務所は借入加盟26カ国のほか、東京とパリに設けられており、約2000名の職員が勤務しています。

ラテンアメリカにおける開発機関の先駆けとしてIDBは1959年に設立されました。当初の開発プログラムは大きな成功を収め、その後の他地域での開発機関のモデルとなっています。IDBはもともとラテンアメリカ諸国とアメリカ合衆国により設立されましたが、その後カリブ海諸国、カナダ、ヨーロッパ16カ国、イスラエルおよび日本に拡がり、現在域内借入26カ国を含む47加盟国を有し、借入加盟国の政策立案の支援及び、環境問題を十分考慮に入れた持続可能な経済発展、競争力強化、社会平等、貧困削減、国家の近代化、自由貿易及び地域統合の実現のための金融・技術支援を行っています。

● 米州投資公社(Inter-American Investment Corporation (IIC))
 米州投資公社は、IICとも呼ばれ、米州開発銀行グループのメンバーとして、米州開発銀行(IDB)の活動を補足し、中南米諸国の民間中小企業に対する投融資を通じて域内経済の発展に寄与することを目的に、1986年に設立された国際機関をいう。具体的には、加盟国からの出資および借入金を原資として、対象地域の中小企業への投融資やアドバイザリー・サービスを通じた技術やノウハウを提供している。

● 多数国間投資基金(The Multilateral Investment Fund)
多数国間投資基金は、1990年にアメリカ合衆国のブッシュ大統領が提唱した「中南米イニシアティブ」に基づいて、中南米地域における民間投資の促進を図る目的で設立された基金をいう。中南米イニシアティブは、中南米諸国における市場指向の経済改革を支援する目的で、貿易・投資・債務の3つの柱からなる。 多数国間投資基金は、米州開発銀行(IDB)が運営・管理し、また本基金は加盟国からの拠出金により構成され、無償資金協力や投融資を通じた技術援助、人的資源開発、零細・小企業育成などを行っている。
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