Subject   : 企業の決算数字の意味

カテゴリー : 政治・経済


 企業の決算数字の意味

■ 連結決算と単独決算
グループ企業全体の業績を見るのが「連結決算」、個別企業の業績だけを見るのが「単独決算」。単独決算だけでは子会社などを通じた多様な事業実態がわからない。2000年3月期から連結会計制度が導入されたのを機に、個別企業=親会社単独決算の状況よりも、連結決算でグループ企業全体の動きを見るようになった。連結決算ではグループ内資産の損益や重複を排除して財務諸表を作成する。
■ 損益計算書と貸借対照表
期間中の収入や費用などを計算し損益の状況を示す決算書類を「損益計算書」、オフィスや機械、工場、店舗などの資産や借入金、資本金などの期末の状況を示す決算書類を「貸借対照表」(バランスシート)という。
■ 売上高(revenue)
企業が製品、商品、サービスを提供した見返りとして得る収入。大半の企業は売上高か、営業収益と表示する。銀行、保険は経常収益と表示、損害保険会社の単独決算は売上高に相当するものとして正味保険料を表示している。
■ 営業利益(earnings from operations,net operating profit)
売上高から売上原価、販売費および一般管理費などの諸経費を引いて計算する。銀行では業務純益、保険では保険引受利益が相当する。
■ 経常利益(Ordinary Income)
営業利益に受取利息、配当金や支払利息など営業外収支を加味した数字。企業の実力を企業同士で比べたり、その企業の期間損益の推移を示すのに適切な指標として使われている。
■ 当期利益:Profit of current term(Net earnings)
経常利益に、通常の企業活動以外で発生した特別損益、法人税負担などを加味した数字で、当期純利益、最終利益、税引き利益などとも呼ばれる。当期利益は1株利益を計算したり、配当金を決める際の基礎的な数値。
■ 受取利息・配当金(単独決算のみ算出)
企業が受け取る預貯金や長短貸付金からの利息や有価証券からの利子、投資先企業や子会社・関連会社からの配当金の合計。
■ 支払利息・割引料(単独決算のみ算出)
企業が銀行から調達した長短借入金や、発行した社債(普通社債、新株予約券付社債など)に対して支払う利息の合計。金融商品に対する時価会計の導入で、決済期日前の手形を現金化する際に払う手形の割引料は「手形売却損」という科目に変更になった。ここでは手形売却損を従来どおり含んだ値を収録している。
■ 金融収支(単独決算のみ算出)
受取利息・配当金−支払利息・割引料で算出。支払額より受取額が多ければ受取超過(金融収支黒字)となる。逆に受取額よりも支払額が多ければ、支払超過(金融収支赤字)となる。受取利息・配当金、支払利息・割引料のいずれかが未公表の場合は0として計算。両科目が未公表の場合は算出していない。
■ 総資産
貸借対照表の左側にある「資産の部」の合計数字。市場から集めた資金の現預金、売掛金や棚卸資産のように1年内に形を変えることのできる「流動資産」、土地・建物、投資目的で保有している有価証券、関係会社などへの貸付金など、すぐに現金化できない「固定資産」で構成する。
 ⇒ 財務諸表

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