Subject   : マルチゲートトランジスタ、立体構造トランジスタ

カテゴリー  : 半導体 


 マルチゲートトランジスタ、立体構造トランジスタ
電流のオンオフを制御するゲート電極面が、チャネルに対して立体的に複数形成されたトランジスタをマルチゲートトランジスタと称する。

二面にゲートを設けるダブルゲート型、三面に設けるトライゲート型、チャネルを覆い包むゲートオールアラウンド型等があり、立体構造トランジスタとも呼ばれる。また、半導体をフィン状に加工し、その側面をチャネルとするトランジスタはFin型トランジスタとも呼ばれる。マルチゲートトランジスタは、従来の平面型トランジスタに比べてゲートの静電支配力が増大するため、トランジスタの漏れ電流を抑制することができ、45 ナノ技術世代以降での実用化が期待されている。

○ Fin型トランジスタ
フィンFET(フィン型マルチゲート電界効果型トランジスタ)ともいい、 平面型の2重ゲート電界効果トランジスタでの作製における、2つのゲートの位置合わせの難しさを解消した、起立型のチャネルを有する2重ゲート電界効果トランジスタ。起立したシリコンチャネルが魚などのヒレに似ていることからフィン型と呼ばれる。
FinFETでは、絶縁基板上にソース - ドレインが直方体状に形成され、その間がひれ状のチャネル部でつなげられており、チャネル部の両側を絶縁膜を挟んでゲート電極が包み込む構造を取る。基本的には現在のトランジスタ製造技術を使って容易に製造が可能であるとの事で、しかもフィンの厚さ10nmといった極めて微細な構造も、現在一般的に使われているKrF光源などを用いたリソグラフィーとエッチングで製造可能である
 ⇒ 

[メニューへ戻る]  [HOMEへ戻る]  [前のページに戻る]