Subject   : 気相成長(vapor phase growth)

カテゴリー  : 半導体 


 気相成長(vapor phase growth)
材料を気体(気相)状態にして結晶基板表面に薄膜を成長する技術。これには,化学気相成長(CVD)と物理気相成長(PVD)がある。 
● CVD(chemical vapor deposition)
化学気相成長。ウェハ上に薄膜を形成する方法の一つ。配 線として用いる多結晶シリコン,表面保護膜や絶縁膜として用いる酸化シリコン ,窒化シリコン,PSG(phospho-silicate glass : リン化酸化膜ガラス)など, 形成したい薄膜の構成元素をもった気体をウェハ上に流し,その表面で 化学反応を起こさせて薄膜を形成する方法。
CVDは現在のIC製造プロセスの主流となっている。
1.エネルギー源,2.成膜圧力,3.反応方式などで以下のように分類される。
  1.には熱CVD法,光CVD法,プラズマCVD法,
  2.には常圧CVD(AP-CVD),減圧CVD(LP-CVD),
  3.には有機金属化学気相成長法(MO-CVD
などがある。
● PVD(physical vapor deposition)
物理的気相成長。物理的手段(たとえば,スパッタリング)を用いて材料物質を 堆積させる成膜法。 PVD法には、真空蒸着法、分子線エピタキシー法、スパッタリング法、イオンプレーティング法、レーザー堆積(アブレーション)法などがある。

真空蒸着法は、真空中で物質を加熱蒸発させ、基板に物理的に付着させることによって薄膜を作製。プロセスの効率は平衡蒸気圧で決まる。
スパッタリング(スパッタ)とは、真空中にアルゴンなどの放電用ガスを注入して、 電極に電圧を加えるとグロー放電が発生する。このとき,プラズマの中の イオンが陰極のターゲットに衝突して原子をはじき出す現象。 これを利用して気相成長やエッチングを行う。


 ⇒ 膜形成方法(deposition)

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