Subject   : レーダ(radar)

カテゴリー  : 産業・技術 > 


 レーダ(radar)
レーダ(radar)はradio detection and rangingの頭文字をとったもので、電波を使ってある物体を検知し距離を測る機器のことです。

利用する電波の種類や得られる情報によって分類することができます。気象庁などで使われている通常レーダは雨に当たって帰ってくる電波の振幅情報(反射因子と呼びます)だけを測定し、これにより雨の強さを推定します。空港レーダなどで使われているドップラーレーダは、振幅情報に加えて周波数情報(ドップラー周波数)を測定し、雨粒のレーダに対しての動径速度(ドップラー速度)を求めることができます。通常レーダやドップラーレーダが発射する電波は一種類であるのに対して、マルチパラメータレーダは水平と垂直の偏波面を持った2種類の電波を発射します。雨から帰ってくる信号からは様々なパラメータが得られます。偏波パラメータは雨の形や粒径分布と密接な関係があるために、マルチパラメータレーダを用いると精度の良い降雨量を推定することができ、また、雨と雪の区別などが可能になります。

 レーダーの種類は、以下のように分類されます。

種類 メモ
2次元レーダー ファン・ビーム(扇状の電子ビーム)を発信することで、距離のほかは、方角あるいは高度のどちらかを走査する一次レーダー。空港で稼動するASR(Airport Surveillance Radar)や航海・水上捜索レーダー
3次元レーダー ビーム(位相の揃った状態の電磁波)を送受信することで、方位と仰角を同時に調べる一次レーダー。警戒捜索レーダーなど
フェーズド・アレイ・レーダー
一次レーダー
二次レーダー
ドップラー・レーダー
合成開口レーダー 高分解能のマイクロ波映像レーダ。Synthetic Aperture Radar (SAR)
OTHレーダー 水平線以遠を観測するレーダーシステムである。超水平線レーダーとも呼ばれる。(over the horizon radar)


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 ⇒ 人工衛星(Artificial Satellite)

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