Subject   : 電気自動車用非接触充電システム(IPS)

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 電気自動車用非接触充電システム(IPS)
電磁誘導の原理を活用した、電気自動車用非接触充電システムのことで、IPS(Inductive Power Supply)システムと名づけられました。

非接触給電はワイヤレスで電力を給電する技術で大きく分けて@磁場結合共鳴方式Aマイクロ波無線方式B電磁誘導方式がありますが、実用化されているのはBの電磁誘導方式です。電磁誘導方式の原理は19世紀のファラデーまでさかのぼりますが、電線に電気を通すとその周りに磁気が生じ、逆に磁気があれば電気が発生する原理といえば学校で習ったことがあると思います。コイルに電流を流し磁力を発生させてその磁場の範囲に別のコイルを置くとそのコイルに電気が流れます(電磁誘導)。この原理はいろいろなところで使われています。

電気自動車・電気バスに非接触給電方式を用いるメリットは安全で操作が容易、クリ−ンであることです。電気自動車は1回の充電で走行する距離を伸ばすにはバッテリーを多く積載しなければなりません。そうすると重量とスペ−ス、コストの問題が発生します。非接触の方法だと地上に給電コイルを設置しておけば、頻繁に充電ができてコンセントでの充電が必要なくなります。接点がないので車のガソリンスタンドのようなところにも安全かつ容易に設置でき、雨中でも電気自動車の充電ステーションにおける地絡などの心配もいりません。都市における電気バスの活用は低炭素社会・高齢社会と相まって高まっていくでしょう。非接触給電はその普及の大きなツ−ルになると考えられます。弊社では車椅子、ゴルフカ−ト等の任意位置での給電や駐車場などで車の停止位置がずれても充電効率が高い中距離用の給電システムも開発しています。今後、非接触給電の新たなビジネスモデルもいろいろ出てくるでしょう。

世界で注目を浴びているEV(電気自動車)。そのEVが決まった場所に停止するだけで電力をチャージできるのが、ワイヤレス給電だ。EVのネックであるバッテリー搭載量の削減につながるだけでなく、家電製品への利用や携帯電話の充電用としても将来性が豊かである。

最新のワイヤレス給電方式による電動マイクロバスだ。昨年の11月に実証実験が行われ、今年も予定されている。  このEVバスの電力は、電源プラグを必要とせず、充電スポットに停止するだけでバッテリーに自動的に充電される、「IPS(インダクティブ・パワー・サプライ)」によって供給されている。システムを開発したのは、かつて国産旅客機YS-11の製造にも関わっていた昭和飛行機工業だ。電動バスは循環線で1周約5km余り。その走行に必要な電力は、充電スポットに計7分停止するだけでまかなえてしまう。

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 ⇒ エコカー

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