Subject   : リモートセンシングのセンサ

カテゴリー  : 産業・技術 


 リモートセンシングのセンサ
 衛星リモートセンシングのセンサに用いられるセンシング素子とは、観測対象物から放射または反射される可視域からマイクロ波域までの電磁波を検知して、電気信号に変換するための素子を意味する。

 素子の多くには、光電放出を原理とする光電管や光起電力効果または光導電効果を利用したトランジスタやダイオードなどの半導体素子、 CCD(ChargeCoupled Device:電荷結合素子)等の固体イメージセンサが主に用いられている。

 MSSやTMなどの分光センサには、可視、近紫外域では光電子増培管、可視、近赤外域ではCCDセンサ、シリコンホトダイオード、中間赤外域では80〜100゜Kに冷却したインジュウムアンチモン(InSb)やインジュウム砒素(InAs)、また、熱赤外域では水銀カドミウムテルル(HgCdTe)化合物を用いた略称MCTセンサやシリコンCCDと組み合わせたリニアセンサ等が用いられる。

 マイクロ波放射計やSARなどのマイクロ波域におけるセンシング素子としては、ガリウム砒素(GaAs)などの化合物半導体を用いた点接触pn接合ないしは、ショットキーバリアダイオード、金属ー酸化物ー金属トンネルダイオード、 SISダイオード、ジョセフソン接合ダイオード等の半導体素子が使用される。

 CCD等の固体イメージセンサは、シリコン材料を基板とした超LSI技術とMOS技術による光電管の個体化であり、その機能としては光電変換、蓄積、走査を行うが、光電管を用いたセンサとは異なり電子ビームを使わず、スイッチングまたは電荷の転送をクロックパルスにより走査を行う。

 各画素は幾何学的に固定されているため、図形ひずみが本質的に小さく、センサ自身が小型軽量で、振動、衝撃などの対環境特性が優れ、低電圧、低消費電力などの特徴を持っている。

 ○  リモートセンシングに用いられる波長
0.38μm〜0.77μm の可視光、波長が0.77μm〜1.5μmの近赤外線、波長が1.5μm〜14μmの中間赤外線、波長が0.1 mm以上の電波のうち波長が1 mm〜1 cmのミリ波、波長が1 cm〜10 cmのセンチ波、波長が10 cm〜1 mの極超短波です。センサの分解能を高めるためには、高い周波数を用いることが望ましいですが、高い周波数は、大気中の大気分子や降雨の影響を受け減衰するので、人工衛星からのリモートセンシングにおいては、可視光、近赤外線、中間赤外線、波長が数mm〜30 cm程度でマイクロ波と総称される電波が主に用いられます。これらの電磁波を用いるリモートセンサは、自ら電磁波を発射するか否かによって、能動型(active)センサおよび受動型(passive)センサに大別されます。電波を使うレーダや、光を使うレーザレーダ(ライダ)は前者に、放射計やカメラは後者に属します。レーダは、自ら電波を発射し、観測対象物により反射される電波を受信する方式の能動型センサです。放射計は、観測対象物から自然に放射される電磁波 "$"$k$$$OB@M[$J$I$NJ|]J*$K$h$kH?
 ⇒ 人工衛星(Artificial Satellite)

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