Subject   : 有機エレクトロニクス

カテゴリー  : 産業・技術 


 有機エレクトロニクス
 有機半導体をベースとしたエレクトロニクス。特に有機トランジスタや 有機ELが代表的。

低分子や高分子などの有機物を、薄くて軽いプラスチック基板の上に蒸着または塗布して作製する。有機物はファンデルワールス力で結合しているため、無機結晶などの原子結合の物質と比べ柔軟性に富む。有機エレクトロニクス技術を使うことにより、軽く、薄く、曲げられるトランジスタ回路や発光デバイスを実現できる。このため、しばしばフレキシブル・エレクトロニクス、プラスチック・エレクトロニクスとも呼ばれる。また、印刷技術を用いて塗布することができるので低価格化、大面積化が可能で、例えば照明機能をはたす壁紙やセンサー機能を有する人工皮膚などにも応用できる。

低温で、インクジェット印刷、溶液プロセス、あるいは真空蒸着といった技術を用いることができることです。また有機化合物の多様性を用いて、新規特性を持った材料の開発に期待が持てます。高効率な高密度デバイスを、現在のエレクトロニクスデバイスの製造に必要な複雑な工程を経ずに、より簡単に作成できるのです。

◆ 応用分野
有機EL(OLEDs:organic light-emitting diodes)の分野では、デジタルカメラ、携帯電話、カーステレオなどのディスプレイとして実用化されています。この数年内の本格的量産を視野に、有機ELディスプレイは多くの電子製品に採用されてゆくことでしょう。この他にも有機電界効果トランジスタ(OFETs:Organic field effect-transistors)や有機太陽電池、燃料電池にも有機半導体などの有機エレクトロニクス材料が使用されています。

○ 

 ⇒ 有機半導体(Organic Semiconductor)

[メニューへ戻る]  [HOMEへ戻る]  [前のページに戻る]