Subject   : 石油の精製

カテゴリー  : 産業・技術 


 石油の精製
油田から汲み出した原油を、油の種類別に分ける必要があります。この操作を精製と言います。 蒸留(分留)を利用して精製します。

原油はそれを精製した製品として、灯油、ベンゼン、ガソリン、パラフィンワックス、アスファルトなどを含みます。

分子量が最小の4種の炭化水素で、すべてガスですが、 炭素数5〜7の範囲の鎖状炭化水素は、完全に軽質で、蒸発しやすい透明な性質のナフサになる。 ナフサの留分は溶媒、ドライクリーニングの溶剤あるいはその他の速乾性の製品に用いる。 C6H14からC12H26までの鎖状炭化水素は配合調整されガソリンに用いられる。炭素数10〜15の範囲の炭化水素からケロシンが作られジェット燃料に用いられる。炭素数10〜20の範囲からディーゼル燃料(軽油)と灯油が、そして船舶のエンジンに用いられる重油と続く。これらの石油製品は常温で液体である。
潤滑油と半固体の油脂(ワセリンを含む)は、炭素数16から炭素数20の範囲である。
炭素数20以上の鎖状炭化水素は固体であり、パラフィンワックスを皮切りに、タール、アスファルトの順になります。
常圧蒸留留分は以下の表のようになります。
名称 沸点(℃) 炭素数 メモ
石油エーテル
(petrol ether)
40 〜70
溶媒用
軽ガソリン
(light petrol)
60 〜100
自動車燃料
重ガソリン
(heavy petrol)
100〜150
自動車燃料
軽ケロシン
(light kerosene)
120〜150
家庭用溶媒・燃料
ケロシン(kerosene) 150 〜300 C12〜C15 ジェット燃料
ガス油(gas oil) 250〜350 C15〜C18 ディーゼル燃料/軽油/灯油
重油 300〜400 C15〜C18 家庭用燃料、ディーゼル油
残留分 > 400℃ C18以上 タール、アスファルト、残余燃料
グリース、パラフィンろう

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 ⇒ ナフサ(naphtha)
 ⇒ 天然ゴム

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