Subject   : SAN(Storage Area Network)

カテゴリー  : 産業・技術 


 SAN(サン)
SANは、Storage Area Networkの略です。
膨大なデータを保存するストレージ(外部記憶装置)分野で、ネットワークを使い コンピューターとストレージ間で効率的にデータを管理する ネットワークストレージ技術です。 SANは、複数のサーバーとストレージを、高速で通信できる光ファイバーと 接続機器でつなぎシステムを構築します。 現在では1秒間に1ギガ(ギガは10億)ビットのデータを送ることができます 。これは、2時間程度の映像を記録できるDVD(デジタル多用途ディスク)の データであれば、転送に1分間かからないスピードです。

SANの導入が進んでいるのは、インターネットの普及やCRM(顧客情報管理) など業務システムの広がりで、扱うデータ容量が急激に拡大しているからです。 ストレージの出荷容量は毎年倍近いペースで拡大、数テラ(テラは1兆)バイト 単位の記憶容量のストレージを使う企業も増えています。 SANを導入すれば、あるサーバーから接続したストレージすべての データを見ることができます。 空き容量の無駄を減らしたり、重要なデータのコピーを簡単に取れるようにも なります。

複数のコンピュータとストレージ(外部記憶装置)の間を結ぶ高速なネットワーク。 ハードディスクや磁気テープなどのストレージ装置と、サーバなどのコンピュータを繋ぐネットワークで、専用のプロトコル(通信規約)や機器、配線などを用いて構築される。LANなど汎用のコンピュータネットワークとは切り離されて独立に運用されるため、LAN側の機器や回線に負荷をかけずに大規模なストレージを構築することができる。 機器間の通信にFibre Channel(ファイバーチャネル)を用い、光ファイバーやFCスイッチ、FCP(Fibre Channel Protocol)などを組み合わせて構築されるSANを「FC-SAN」、Ethernet(イーサネット)やTCP/IP、iSCSIなどを用いるものを「IP-SAN」という。

これに対し、LANなどにコンピュータと並列にストレージ装置(ファイルサーバ専用機)を繋いだものをNAS(Network Attached Storage)と呼ぶ。

● ディザスタ・リカバリ(災害復旧)
ディザスタ・リカバリは、ネットワークで結ばれた遠隔地のストレージ・システム同士を同期させ、災害時でもすぐにシステムを復旧可能にするソリューションである。
もし災害が発生したときに、ストレージやシステムが一カ所に集まっていたらどうなるだろうか? 災害でそれらが破壊されてしまえば、当然、すべてのデータは失われることになる。システムもなくなっているから、当面ビジネスを再開することはできないだろう。そこで、離れた地点でストレージのレプリカを用意していたらどうだろうか? その際、テープによるバックアップでもOKだが、リアルタイムでストレージの同期が行えれば、失われる損失は最小限に食い止められる。しかも、代替のシステムがあり、そのレプリカで業務を再開できれば完璧である。これがディザスタ・リカバリの考え方だ。 ディザスタ・リカバリが想定する災害によっては、システム本体とレプリカを用意する拠点間の距離が数kmでは足りず、数十km〜数百kmにもおよぶ場合がある。
 ⇒ 

[メニューへ戻る]  [HOMEへ戻る]  [前のページに戻る]