Subject   : 回折(Diffraction)

カテゴリー  : 光学 


 回折(Diffraction)
  波が物体を回り込む現象。この大きさは、波長に比例するため、電波では顕著であるが、光、特に可視光では、数百mm以下のオーダでないと、その影響は表れない。物体の回折を計算する式を回折積分と呼ぶ。物体が遠方にある場合には、その回折像は、物体の振幅に位相項を乗じたものになり、フレネル回折と呼ばれている。また、物体が十分遠方にある場合の物体の回折強度は、物体の強度のフーリエ変換で表され、フラウンホーファ回折と呼ばれている。

回折によって光を屈曲させるデバイスを回折光学素子(Diffractive Optical Elements)と呼ぶ。一般に、ホログラフィの技術を用いて作られたデバイスをホログラフィック光学素子と呼ぶのに対し、素子の情報(主に位相分布)を計算によって求めたデバイスの総称である。

 ○ フレネル回折(Fresnel Diffraction)
物体が有限遠方の距離にある時の回折。回折像は、物体の振幅分布に位相項を乗じた形で表わされる。

 ○ フラウンホーファ回折(Fraunhofer Diffraction)
物体が十分遠方にある場合の回折で、強度分布が物体のフーリエ変換で表わされる。

 ○ 回折限界
光学系の点像の大きさの限界。この限界は、光学系の回折によって決まるため、このように呼ばれる。一般に、回折限界は解像限界に等しいが、超解像技術を用いると、解像限界を回折限界よりも小さくすることができる。

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