Subject   : 細胞接着分子の種類

カテゴリー  : 学術情報 > 生化学


 細胞接着分子の種類
細胞膜には多くの膜タンパク質(接着分子)が存在し,細胞間の相互作用に関与。

種類 メモ
カドヘリンスーパーファミリー homophilicに作用。
クラシックカドヘリン(cadherin) とノンクラシックカドヘリン
に分けられる。
インテグリンファミリー 細胞-マトリックス接着に関与。heterophilicに作用。
クローディンファミリー オクルディンとともにタイトジャンクションを形成。
免疫グロブリン
スーパーファミリー
上皮、血管内皮、免疫系、神経などの様々な細胞間認識に関与。
homophilicとheterophilicに作用。
(NCAM、L1、ICAMファミリー、ネクチン)
セレクチン 白血球の組織分配に関与。heterophilicに作用。
ニューロリギン、
ニューレキシン
神経シナプスの誘導に関与。
ニューロリギン(neuroligin) [ニューロリギン1、ニューロリギン2、
SynCAM1など」は後シナプスの接着分子で、神経シナプスに
発現。これとheterophilicに結合する前シナプスの 接着分子
タンパク質がニューレキシン(neurexin)である。
細胞表面プロテオグリカン heterophilicに作用。


 ● クラシックカドヘリン(cadherin)
多くの細胞で発現されているCa2+依存的な接着分子。E-カドヘリン(別名L-CAM,上皮),N-カドヘリン(別名:A-CAM,脳),P-カドヘリン,R-カドヘリン(網膜),M-カドヘリン,VE-カドヘリン-など多数の分子見つかっている。  ホモフィリック(同じ分子同士)で結合し,アドヘレンス・ジャンクションを形成。カテニンを介して細胞内骨格系(アクチン繊維)に連結。

 ● ノンクラシックカドヘリン
・デスモコリン(desmocollin),デスモグレイン(desmoglein)などはデスモソームの形成と維持に関与。細胞内の中間径フィラメントに連結。
・T-カドヘリン: 神経や筋肉に存在。
・プロトカドヘリン: 神経に存在。化学シナプスを形成。
・Fat: ショウジョウバエの上皮や中枢神経に存在。

 ● インテグリンファミリー
2本の異なる膜1回貫通型タンパク質(a鎖とb鎖)のヘテロ二量体分子。19種のa鎖と,8種のb鎖がある。少なくとも25種のabヘテロ二量体が存在。細胞内骨格系に連結し,アクチン繊維につながる。分子の大部分は細胞外に突き出,細胞内ドメインにはテーリン,ビンキュリン,テンシン,a-アクチニンを介してアクチンフィラメントが結合。さらに,FAK, Src, Grb2, p130Cas, Crk, DOCK180などの情報伝達系タンパク質と相互作用。血小板の凝集,炎症部位での血管内皮細胞への白血球の接着と浸潤,抗原によるリンパ球の活性化などに関与。

 ● セレクチンファミリー
E-セレクチン,P-セレクチン,L-セレクチンがある。Lewis (シアリルLex, シアリルLea)抗原に特異的に結合。語源はSelect + lectin (レクチン = 糖結合性タンパク質の総称)から来ている。
セレクチンは血管内皮細胞表面に存在。白血球が血管内皮細胞に接着し、血管外に浸潤する時にセレクチンが関わる。 炎症がおきると,白血球は血管内皮細胞のセレクチンに弱く結合し,内皮細胞表面を転がる(ローリング)。次いで内皮細胞のインテグリンリガンドであるICAM-1,VCAM-1に白血球のインテグリン(LFA-1)が結合し,炎症部位へ向かう。
 ⇒ 細胞の接着

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