Subject   : 筋骨格系

カテゴリー  : 学術情報 > 生化学 


 筋骨格系
人間の体が一定の形をもち、安定して動くことができるのは、筋骨格系の 働きによります。 筋骨格系は、骨格を形成すると、 筋肉、腱、靭帯、関節、軟骨、その他の結合組織 から構成されています。 「結合組織」とは、体内のさまざまな組織や器官を結びつけている組織で、 その主な成分は、弾性線維とタンパク質のコラーゲンです。結合組織は、 人体のさまざまな組織を支えて臓器の位置を保ち、すべての組織の基礎となる 構造をつくっています。

骨格は関節と呼ばれる骨の接合部がいくつも連なってできている。関節の働きには、自由に体を動かすことを可能にすることと、体重を支えることがある。それぞれの関節は筋肉、腱、靱帯および関節包によって覆われ、それらによって関節は安定に保たれている。筋肉は関節と交叉していて、骨を動かしている。
 関節がどの程度動くことが可能か(関節可動域)は、靱帯、腱、筋肉および関節包がどの程度強固に関節を取り巻いているかによって決まる。これらの構造がよりゆるく、柔軟であればあるほど、より大きく動くことができ、逆に、強固であるほど、動きは小さくなる。
 長期の関節とその支持組織の緊張状態は可動域を自然に狭めてしまう。これは拘縮とよばれる。

● 腱(けん)
腱は丈夫な帯状の結合組織で、大部分はコラーゲンと呼ばれる強固なタンパク質でできています。腱そのものは伸びることはなく、筋肉の両端をしっかりと骨につなぎ留めています。腱はさやに包まれているため、周囲の組織を損傷することなくなめらかに動きます。

● 滑液包(かつえきほう)
滑液包は少量の滑液を含んだ小さな袋で、腱の下に位置し、腱が受ける衝撃を吸収して損傷から守る働きがあります。滑液包は、隣接する構造の間に生じる衝撃も吸収します。この働きによって、たとえば骨と靭帯などの間のまさつを防ぎ、すり減ったり断裂するのを防いでいます。

● 靭帯(じんたい)
靭帯は、丈夫な線維性の束で、コラーゲンと弾性線維からなる結合組織です。靭帯は弾性線維によっていくらか伸び縮みします。靭帯は、関節の周囲を取り巻いてその連結を強め、関節の強化と安定に役立っています。また靭帯の働きによって、各関節は特定の方向のみに動くようになっています。靭帯には、骨と骨を連結しているものもあります。

 ⇒ 主な器官と働き

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