Subject   : ユビキチン・プロテアソームシステム(UPS)

カテゴリー  : 学術情報 > 生化学 


 ユビキチン・プロテアソームシステム(UPS)
ユビキチン・プロテアソームシステム(UPS)とは、体内の 異常蛋白を敏速に発見して破壊してしまう品質管理システムのことです。
人間の体内では毎日蛋白質が作られていますが、新生蛋白質の30%が不良品だそうです。[フォールディング(折り畳み)されない]  それらの不良品が体内にとどまっていると何らかの疾患を引き起こす可能性があり、そのため体内には異常蛋白を敏速に発見して破壊してしまうことが 必要です。

 ユビキチンとは蛋白質分解シグナルを付与する翻訳後修飾分子のことで分かり易くいえば、不良品に目印をつける役目を果たしています。異常蛋白質にユビキチンが結合し(ユビキチン化といいます)それをプロテアソームが分解します。
 ユビキチンが働きだすためにはいくつかの酵素が必要で、それらは活性化酵素(E1)、結合酵素(E2)、連結酵素(E3)あるいはリガーゼと呼ばれています。
 ユビキチンリガーゼ → E3〜システムのkey molecule
 ユビキチンシステムの重要性は選択的な基質識別能にあります。
 E3は基質を特異的に認識してユビキチンを付加する反応を触媒する酵素。

〔参考文献〕:医薬ジャーナル 臨時増刊号 2002.5

 ⇒ 抗原と抗体

[メニューへ戻る]  [HOMEへ戻る]  [前のページに戻る]