Subject   : デジタル変調

カテゴリー  : 学びの館 >  


 デジタル変調
 デジタル変調は、デジタル信号で搬送波を変調する変調方式である。

アナログ変調と異なり、搬送波に不連続な変化を与えることで変調する。この変化のことを表すのに当初は電信技術の用語からキーイング (Keying) という用語を用いた。後に導入された方式においてはアナログと同じ変調 (Modulation) という用語も用いられるようになった。

 デジタル変調方式には、単一搬送波の変調方式と多搬送波の変調方式 があります。

 ○ 振幅偏移変調 (ASK; amplitude shift keying)
デジタル信号を正弦波の振幅の違いで表し変調する。2値の場合はOOK(on-off-keying)と呼ばれる。

 ○ 位相偏移変調 (PSK; phase shift keying)
一定周波数の搬送波の位相を変化させることで変調するものである。変化した位相の種類を増やすことにより、変調1回あたりの送信ビット数を増やすことができる。移動体通信を始め、衛星デジタル放送や2400,4800bpsのメタル回線用のモデム、アマチュア無線のPSK31などで用いられている。

BPSK(binary phase shift keying) 、QPSK(quadrature phase shift keying) 、8PSK(8 phase shift keying) 、OQPSK(offset QPSK)などがある。

 ○  周波数偏移変調 (FSK; frequency shift keying)
データが0のとき搬送波を低周波数、1のとき高周波数に変化させる方式。アナログでは周波数変調に相当する。300,600,1200bpsのメタル回線用のモデムなどで用いられている。また、無線による印刷電信(テレタイプ)で使われた。


 ○  直交振幅変調 (QAM; quadrature amplitude modulation)
多値のASKを直交位相変調することで、位相変化と振幅変化を組み合わせた変調方式である。 1シンボルあたり送れる状態数を多くできるため伝送効率が良いのが特徴であるが、反面シンボル間の振幅・位相距離が近くなるため、必要とするC/N比はPSKなどに比べると高い。シンボル当たりの状態数に応じて16QAM,64QAM,256QAMなどと呼ばれる。
 ⇒ アナログ変調方式

[メニューへ戻る]  [HOMEへ戻る]  [前のページに戻る]