Subject   : 素粒子

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 素粒子
 素粒子とは、物質を構成する最小の単位のことである。

現在のところ物質を構成する素粒子と考えられているものは、クォークとレプトンである。素粒子には多くの種類があるが、すっきりした分類が可能である。第1のグループは、基本的なフェルミオンである。これは、クォークと軽粒子(レプトン)に大別される。前者は、単独では存在せず、ハドロンとよばれる一連の粒子をかたちづくっている。第2のグループは、ゲージボソンで、力の伝達にあずかる。既に発見されているものは以上であるが、未発見の第3のグループであるヒッグズ粒子は、重要な役割を担っており、発見が待たれている。その他、いろいろな性質を持った未発見の数多くの素粒子が、理論により予言されているが、必ず存在するという確証は無い。 クォークとレプトンは以下のように世代によって分類される。
傾向として世代数が大きいほど質量が大きいとされている。

電荷 第1世代 第2世代 第3世代
クォーク
+2/3 アップクォーク (u) チャームクォーク (c) トップクォーク (t)
-1/3 ダウンクォーク (d) ストレンジクォーク (s) ボトムクォーク (b)
レプトン
-1 電子 (e) ミュー粒子 (μ) タウ粒子 (τ)
0 電子ニュートリノ (νe) ミューニュートリノ (νμ) タウニュートリノ (ντ)


● クォーク
1960年代、数百種類にも上るハドロンを分類するよい方法が提案されました。陽子、中性子などバリオン族はクォークと呼ばれる小さな素粒子3個、また、パイ中間子など中間子族は一対のクォークと反クォークからできていると考えるアイディアでした。 当時、3種類のクォークがあると考えられました。たった3つのクォークによって、数百のハドロンを分類し、その性質を予測できることは、革命的な進展でした。 3つのクォークはアップ、ダウン、ストレンジと名付けられました。電子がその電荷を通じて電磁気力を感じるように、クォークは『赤、青、緑』の3つのカラー荷を通じて強い力を感じます。 このクォークモデルの提唱以来、今日まで、数多くのクォーク探索が行われましたが、未だ単独では発見されていません。これは強い力の持つ特異な性質によるためと考えられています。 クォークは単独で取りだした形では見つかっていませんが、その存在は、高エネルギーのレプトンで陽子を激しくたたく(非弾性散乱)実験により、陽子の中に存在する点状粒子(パートン)として確認されています。

● レプトン(軽粒子)
レプトン(軽粒子)とは、強い力を感じない素粒子のことです。 それらは電子、ミューオン、タウとそれと対をなす電子ニュートリノ、ミューオン・ニュートリノとタウ・ニュートリノです。 ミューオンは20世紀の初頭に宇宙線の中で発見され、タウは電子陽電子衝突型加速器で20年ほど前に発見されました。
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