Subject   : PPP(Point to Point Protocol )

カテゴリー  : インターネット・通信 


 PPP(Point to Point Protocol )
一般家庭からインターネットに接続する場合、パソコンにモデムやターミナルアダプタなどの機器を接続し、インターネットサービスプロバイダと呼ばれる業者に公衆回線を通じてダイヤルアップして、業者の保有する専用線を使ってインターネットに接続する。ダイヤルアップ接続に広く用いられているPPPはデータリンク層のプロトコルなので、TCP/IPやIPX/SPX、AppleTalk、NetBIOSなど、どんなプロトコルでも使うことができる
専用回線やISDNのような、広域の通信サービスとして提供されている通信媒体の上で、 IPプロトコルを利用する場合、PPP(Point to Point Protocol)プロトコルが利用されています。PPPは、数多くのRFCによって規格化されたプロトコルで、データリンク層とネットワーク層との間のインタフェースを提供しています。すなわち、専用回線や電話モデム、ISDN回線といった広域通信サービスによって接続された2点間(Point to Point)での通信路の制御を行い、IPやIPXといった上位プロトコルにとって、これらの回線の特徴に依存しないプロトコル・インタフェースを提供しています。 PPPは、 当初から専用回線を基本として考案されており、基本的に全二重通信の行える通信回線であれば、すべてに適応できるように仕様化されていました(RFC1134)。しかし、その後、接続相手の認証や伝送路の通信品質(保証される速度と信頼性)、情報の圧縮や暗号化といった、機能の拡張を余儀なくされ、RFC1134(89年11月)から、RFC1171(90年7月)、RFC1331(92年5月)、と修正が加えられ、現在ではRFC1661(94年7月)が、PPP体系全体を規定する規格(STANDARD)になっています。


● LCPとNCP
PPPは、LCP(Link Control Protocol)と呼ばれるデータリンク層の制御のためのプロトコルと、NCP(Network Control Protocol)と呼ばれるネットワーク層の制御のためのプロトコルの、2つのプロトコル規格から構成されています。
LCPでは、物理的に回線が接続されているかの確認、使用される回線での最大フレームサイズ、回線接続時の相手先認証(PAP、CHAP)、といったことを行っています。NCPでは、OSIプロトコル(OSINLCP:RFC1377)、Apple Talk(ATCP:RFC1378)、DECNET(DNCP:RFC1376/1762)、IPX(IPXCP:RFC1552/1553)、XNS(XNSCP:RFC1764)といった、一般に普及しているネットワークプロトコルのための通信インタフェースを提供しています。この中で、IPに対応するNCPは、特にRFC1172/1332で規定され、IPCP(Internet Protocol Control Protocol)と呼ばれています。IPCPでは、端末型ダイアルアップ接続におけるIPアドレスの取得といった機能を持っています。

   ⇒ OSI参照モデル

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