Subject  : ブルセラ症

カテゴリー: 健康・医療情報 


 ブルセラ症
 ブルセラ症は、牛、豚、山羊、羊、犬、人にも感染する人と動物の共通感染症です。世界各地に分布が見られます。また、いわゆる「感染症法」において「第4類」に分類されており、診断した医師は届出の義務があります。

Brucella. abortus(ブルセラ アボルタス、主に牛)、 B. suis (ブルセラ スイス、主に豚)、 B. melitensis(ブルセラ メリテンシス、主に山羊、羊)、 B. canis(ブルセラ カニス、主に犬)などの細菌が病原体です。  家畜(ブルセラ アボルタスなど)においてはブルセラ症コントロール(計画的な検査と淘汰)により、日本での発生は現在ありませんが、犬(ブルセラ カニス)においては、犬の流産、不妊症の原因となっており、日本での発生があります。  ブルセラ症の感染は主に感染動物との接触、あるいはその尿、精液の付着、非加工乳製品の摂取、汚染された空気の吸入などで起こります。

 【症状】
 2〜3週間の潜伏期の後、症状を現します。あらゆる臓器に感染を起こし、特異的なものはありません。泌尿器系で、精巣炎を起こし、無精子症になることが知られています。数週間〜数ヶ月の発熱、リンパ節、肝臓、脾臓が腫れます。  診断は、血液、骨髄、他の組織からの病原体の分離、同定が必要です。その他、抗原抗体反応の検査、PCR(病原体の遺伝子の検査)も行われます。

 動物が感染したときは、不妊症、死産、流産などがあります。死産、流産を繰り返す場合、この病気を疑い、動物病院に相談しましょう。

 【予防と治療】
 キャンピロバクターの感染力は他の食中毒を起こす細菌に比べて強く、数百個を食べただけで感染すると言われています。しかし、伝染病のように人から人に感染することは滅多にありません。それはキャンピロバクターが空気中で死滅しやすいためです。キャンピロバクター症で下痢をしている人や動物と接触しても、手洗いなどの通常の衛生措置で感染を防ぐことが可能です。

 現在日本ではほぼ撲滅しています。但し海外ではまだ本症は発生しており、海外旅行では注意する必要があります。  また、犬の繁殖施設においてはブルセラ症に対しても、検査、治療、あるいは特別な管理が必要です。原因不明な頻発する犬の死流産の場合、この病気を疑う必要があるでしょう。
 ⇒ 人獣共通感染症

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