Subject  : 低カルシウム血症と高カルシウム血症

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 低カルシウム血症
低カルシウム血症は、血中カルシウムが、8.5r以下となって、正常より極端に低くなるものである。

原因は、悪性腫瘍や低マグネシウム血症、慢性腎不全、ネフローゼ症候群、ビタミンD欠乏症等の疾患である。

 【症状】
・神経、筋肉の興奮 ・手足の先、口の周囲のしびれ ・手指が動かない(テタニー発作) ・精神神経症状 ・消化器症状 ・低血圧 ・不整脈

 【治療】
原因疾患の治療をする。カルシウム剤、ビタミンD剤の投与等をする。
 高カルシウム血症
高カルシウム血症は、血中カルシウム濃度が、10.5r以上のものである。

ビタミンA・Dの過剰や、悪性腫瘍、原発性甲状腺機能亢進症等が原因となる。

 【症状】
補正した血清カルシウム値が12mg/dl台に上昇してくると、全身倦怠感や食欲不振が生じてきます。さらに高カルシウム血症が進むと腎尿細管での尿濃縮力が障害されて多尿となり、口渇と多飲が生じてきます。血清カルシウム値が14〜15mg/dlを超えるようになると、脱水の傾向が強まり、補液が十分でない場合には、乏尿となり、急性腎不全を起こしてしまいます。また精神活動も低下して、家族との会話も円滑にできなくなり、ついには混迷から昏睡に陥ってしまいます。

・脱水症状(腎臓の尿濃縮不全による) ・食欲不振 ・嘔吐 ・便秘 ・不整脈 ・精神神経症状 ・意識障害 ・昏睡状態

 【治療】
原因疾患の治療をする。副腎皮質ステロイド剤、利尿剤、食塩水点滴、 骨吸収抑制剤の注射等をする。補液を十分に行って尿量を確保した上で、ビスホスホネート剤を静注。
 ⇒ 内分泌・代謝泌系の病気

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