Subject  : 胃潰瘍

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 胃潰瘍
ストレスや疲労の蓄積、アルコールの過剰摂取、消炎鎮痛剤の服用が原因で、胃の粘膜がえぐられて潰瘍ができることがあります。これを胃潰瘍といいます。胃潰瘍は、胃酸など胃壁を攻撃する因子と、胃の粘膜を守る防御因子とのバランスが崩れた時にできるといわれています。
胃の粘膜は再生能力が高いため、適切な治療をおこなえば胃潰瘍は数日から数ヵ月で治りますが、ピロリ菌に感染している場合、再発を繰り返すことがよくあります。その場合、ピロリ菌の「除菌治療」を行います。
また、潰瘍があるのに暴飲暴食をすると、胃壁に穴があいて穿孔性潰瘍が起こる恐れがあります。そうなると胃の中の飲食物が穴から腹腔内へ流れ出し、20時間以上放置すると腹膜炎を起こして死に至る危険性があります。穿孔性潰瘍になった場合、激しい腹痛が起こり、時間の経過とともに痛みがひどくなって呼吸困難に陥りますので、すぐに病院へ行って処置をしてもらいましょう。
潰瘍は、一般には急性潰瘍と慢性潰瘍にわけられる。急性潰瘍は、ストレ スや薬剤、刺激性の食物、タバコやコーヒー、アルコール等によって起こ る場合が多く、季節の変わり目、仕事や家庭等の環境変化がきっかけとな る場合もある。 原因となる薬は、痛み止めや解熱剤として使われる「非ステロイド性消炎 鎮痛剤」が代表的だが、ステロイド、抗生物質、さらには市販の感冒薬で も起こすことがある。

 【症状】
症状は食事に関係する心窩部痛、いわゆる「みぞおち」の痛みが代表的で ある。胃潰瘍では空腹時や夜間に多く、食事をするといったんおさまるが しばらくするとまた起こることもある。
胃潰瘍、辺縁性潰瘍、ストレス性潰瘍の症状には、典型的なパターンはありません。高齢になると痛みを 伴わない場合もあり、注意が必要である。 胃潰瘍では、ときとして胃の組織が腫れて(浮腫)それが小腸まで及び、胃から小腸への食べものの移動が妨げられることがあります。この通過障害により、食後に腹部の膨張、吐き気、嘔吐が起こります。
出血や穿孔など消化性潰瘍の合併症がある場合は、めまいや失神などの低血圧症状が現れます。

 【治療法】
食事療法や薬物療法による治療が中心で、規則正しい生活と、休養と睡眠を十分取って心身のストレスを解消することが大切です。穿孔性潰瘍や、大量に出血した場合は、内視鏡手術を行って患部に止血剤を塗るなどの外科的療法を行います。
潰瘍の再発を繰り返すため、ピロリ菌を除菌する場合は、3種類の薬剤を1週間服用し、一定期間後、除菌できたかどうかを検査します。除菌率は約90%といわれています。

 【予防・改善法】
  • 1日3食きちんと食べ、朝食を抜かない: 朝食を抜いて空腹の状態だと、ストレスがたまって胃酸の分泌量が増え、胃炎や胃潰瘍を招きやすくなります。
  • 香辛料やコーヒー、アルコール、など刺激が強い飲食物は控えめに
  • 塩分の多い食事や、脂っこい料理を摂り過ぎない
  • 暴飲暴食を慎む
  • ストレスをためない
  • 薬の服用に注意:ある種の鎮痛剤、解熱剤などで胃の調子が悪くなります

 ⇒ 胃・十二指腸の病気

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