Subject  : 関節リウマチの主な治療薬と副作用

カテゴリー: 健康・医療情報 


 関節リウマチの主な治療薬と副作用
アスピリンは関節リウマチの主要な治療薬として長年使われてきました。使用量が多いと現れる副作用として、耳鳴りがあります。現在ではアスピリンに代わって、非ステロイド性抗炎症薬がよく処方されます。これらの薬はより少ない使用量(ときには1日にわずか1〜2錠)で効果が得られます。副作用はありますが、高用量のアスピリンほどではありません。

● 非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)
アスピリン、イブプロフェン、ナプロキセン、ジクロフェナクなど
胃のむかつき、胃潰瘍、血圧上昇、腎臓への有害作用 すべての非ステロイド性抗炎症薬は関節リウマチの症状を軽減し炎症を抑えるが、病気の進行を遅らせたり止めることはできない 。 br> 胃の不調の症状を軽減するためには、非ステロイド性抗炎症薬を服用するときに食物を食べたり、制酸薬、ヒスタミンH2受容体拮抗薬(H2ブロッカー)といった他の薬剤(ラニチジン、ファモチジン、シメチジン)などと一緒に服用します 。ミソプロストールやプロトンポンプ阻害薬はときに、非ステロイド性抗炎症薬と併用投与しますが、これにより、関節リウマチのための非ステロイド性抗炎症薬の長期服用に伴う胃潰瘍の発症リスクを抑えることができます。

● COX-2阻害薬
セレコキシブ、ロフェコキシブ、バルデコキシブ 他の非ステロイド性抗炎症薬と比べて、腎臓への有害作用や血圧上昇のリスクは高いが、胃潰瘍を発症するリスクは低い 。ロフェコキシブ(市場から撤退)は、長期使用後に心臓発作および脳卒中のリスクを増加することが明らかとなりました。 心発作および脳卒中のリスクファクターを有する患者へ投与する場合は慎重に行う必要があります。

● 金製剤
骨の変形の形成を遅らせるので、一時的に症状が改善します。この薬は週1回、注射で投与します。 腎臓への有害作用、発疹、皮膚のかゆみ、血球数の減少 すべての遅効性薬剤は関節の破壊が進むのを遅らせ、関節の痛みと腫れを徐々に軽減する 。
副作用はいくつもの臓器を侵します。重度の肝疾患や腎疾患、ある種の血液疾患がある人には禁忌です。そのため治療開始前と治療中何回か(週1回まで)血液検査と尿検査を行います。

● ペニシラミン
経口投与 骨髄における造血の抑制、腎臓の障害、筋疾患、発疹、味覚の異常 。 重症筋無力症、グッドパスチャー症候群、全身性エリテマトーデスなどを引き起こすこともあります。

● ヒドロキシクロロキン
毎日経口投与。 通常は軽度の副作用のみ。発疹、筋肉痛、眼の障害 眼の障害は一生続く場合もあるため、治療開始前と治療中6カ月ごとに必ず眼科医による眼の検査を受けなければなりません。治療開始から6カ月経過しても効果が認められなければ投与を中止します。

● スルファサラジン
胃のむかつき、肝臓の障害、血球の異常、発疹

● コルチコステロイド薬
プレドニゾロンなどのステロイド薬。 長期間使用すると全身にさまざまな副作用が出現 炎症を急速に抑えることができるが、長期的には副作用が出現する

● 免疫抑制薬
メトトレキサート、レフルノミド、アザチオプリン、シクロホスファミド、シクロスポリン 肝疾患、肺炎、感染症を起こしやすくなる、骨髄における造血の抑制 メトトレキサートとレフルノミドは重症例の治療に使われ、関節破壊の進行を遅らせる エタネルセプト、インフリキシマブ 感染症や癌を発症する可能性が増す ほとんどの患者に対して急速に劇的な効果を示し、関節破壊の進行を遅らせる
 ⇒ 高血圧症

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