Subject  : 腎硬化症

カテゴリー: 健康・医療情報 


 腎硬化症
高血圧が長期間続いていると、腎臓の血管に動脈硬化が起こる。このため、 血管の内腔が狭くなり、腎臓へ流れる血液量が減ってしまい、腎臓そのも のが硬くなり機能が障害されてくる。これが腎硬化症である。 腎硬化症には、病気の進行が遅い良性腎硬化症と急速に症状が悪化する 悪性腎硬化症 の二つがある。
●良性腎硬化症
もともと本態性高血圧にかかっている40歳以上の人に多く、年令とともに 高血圧が進行し、同時に腎機能が低下していく。自覚症状として、肩こり、 動悸、めまい、頭痛等を訴えることが多く、又、眼底の異常や強度の タンパク尿、心臓障害がみられる。自覚症状のないまま病 気が進行して いることもある。
良性腎硬化症の場合、高血圧が長く続いていると、徐々に全身に動脈硬化 が進行するが、この動脈硬化が最も大きな原因となっている。
●悪性腎硬化症
30〜40歳の比較的若い層に多く、この病気の経過は 急速で、治療をしない場合、急激に進行し、1、2年以内に尿毒症にまで 進み、心不全や脳出血で死亡することもある。特に、激しい頭痛、視力障 害(眼底出血等)、心機能異常、尿異常(円柱尿、血尿等)などの症状が 認められ、激しい頭痛を初発症状とすることが多い。
糸球体腎炎、慢性腎不全、腎動脈の狭窄(腎血管性高血圧症)、腎臓血管の炎症(血管炎)などからも生じ、まれに褐色細胞腫、原発性アルドステロン症(コーン症候群)、クッシング症候群などの内分泌障害も原因となります。
悪性腎硬化症においては確定的なことはわかっていないが、単に高血圧の 持続によるのではなく、なんらかの毒性因子が存在すると考えられている。
落ち着きを失う(不穏状態)、視力障害、頭痛、吐き気、嘔吐、眠気、錯乱などは、脳組織の腫れ(脳浮腫)が原因の症状です。浮腫が悪化したり脳内で出血が生じると、てんかん発作や昏睡も起こります。

腎臓の病気でも、腎機能が低下してむくみなどの症状がなければ、特別な 食事療法の必要はない。しかし高血圧やむくみ、動脈硬化が進行している 場合などは、その程度に応じて普段の半分、あるいは3分の1という具合 に食塩を減らす。塩分のコントロールが重要である。同様に腎機能が低下 して、たんぱく尿を伴う時には、たんぱく質も制限し、肉や魚、卵、乳製 品などたんぱく質を多く含む食品をいつもより少な目にする。
生活習慣も 見直し、早寝早起きで睡眠を十分に取り規則正しい日常生活を心がけるこ とが大切である。過労を避けると共に軽い運動を毎日続けたり、ストレス をためないようにする。
 ⇒ 泌尿器系の病気

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