Subject  : ウイルス性肝炎

カテゴリー: 健康・医療情報 


 ウイルス性肝炎
肝炎ウイルスが原因で発症します。現在わかっている肝炎ウイルスはA型、B型、C型、D型、E型、G型の6種類ですが、日本人に多いウイルス性肝炎はA型、B型、C型の3種類です。
感染経路 ウイルス 潜伏期間 キャリア 慢性化 メモ
経口感染
(飲食物からうつる)
A型
(HAV)
2〜6週 なし なし 海外での感染が多く、旅行者が感染してくる肝炎の80%がA型肝炎です。
E型
(HEV)
2〜9週 なし なし ネパールやインド、アフリカを中心に発生。日本では非常にまれです。
血液感染
(血液や体液を通じてうつる)
B型
(HBV)
1〜6ヶ月 あり あり 成人してからの感染では、特別なケースを除いて一過性の急性肝炎で治ります。キャリアの人が発症すると慢性化することがあります。
C型
(HCV)
2〜16週 あり あり ウイルス自体の感染力は弱いので、母子感染、性行為感染は少なく、C型急性肝炎の人の6〜8割は慢性肝炎に移行します。
D型
(HDV)
1〜6ヶ月 あり あり 単独では発症しないで、B型肝炎ウイルスと同時感染するか、B型肝炎キャリアに感染します。日本ではまれです。

● A型肝炎
日本で起こる急性肝炎の約40%がA型肝炎だといわれています。また、A型肝炎は感染力が強いのも特徴で、以前は「流行性肝炎」といわれるほど多発していました。 A型肝炎ウイルスの多くは便の中に排泄されるため、その便によって汚染された飲み水や魚介類を摂取することで感染します。つまり経口感染です。 衛生状態の悪い地域を訪れた旅行者が感染して帰国後に発症するケースが増えています。
A型肝炎ウイルスに感染すると、2〜6週間の潜伏期を経て発症します。高熱、全身倦怠感、下痢、食欲不振など風邪に似た症状が現れます。A型肝炎の場合は、発症が急激であることや発熱頻度が高いことが特徴です。風邪に似た症状が1〜2週間続いた後、黄疸が2〜4週間ほど続きます。
症状は一過性で、慢性肝炎に移行することはなく、劇症肝炎になることもまれです。また、A型肝炎は1度かかると永久免疫ができ、再感染することがないことも特徴です。
● B型肝炎
B型肝炎ウイルスに汚染された血液が皮膚の傷口等から体内に入り込むことによって感染します。経口感染や空気感染することはなく、原則として個人から個人へ血液感染します。 かつては、輸血で感染する代表的な肝炎の1つでしたが、輸血用の血液のチェック体制が整備されて以来、輸血が原因でB型肝炎に感染するケースはほとんどなくなりました。
B型肝炎は、再感染のない一過性感染と慢性化の恐れのある持続性感染があります。 また、免疫機構が未熟な幼少期にB型肝炎ウイルスに感染すると、ウイルスを異物と認識できず肝炎はおこらないかわりに、ウイルスも排除されず体内にウイルスを保有した状態、持続感染となります。このように体内にウイルスを保有してしまう人をキャリアと呼びます。  キャリアの症状の自然経過は、無症候期→肝炎期→肝炎沈静期と推移します。幼少期の無症候期を経て、10代〜30代の間に不完全ながら体の免疫機構が働き、B型肝炎ウイルスを排除しようとするため、肝炎が起こります。 約10%の人が慢性肝炎へと移行します。また、肝硬変や肝がんに移行する場合もあります。
● C型肝炎
C型肝炎ウイルスは感染力が弱いので、大部分が輸血による感染です。 しかし、C型肝炎の場合は、成人になってから感染すると治りにくく、7〜8割の人が慢性化しています。また、他の肝炎より症状が軽いのも特徴で、発症しても気が付かずに治癒していたり、検診などで慢性肝炎として見つかることがよくあります。
C型肝炎に感染すると、2〜16週の潜伏期間を経て、発熱、頭痛、食欲不振、関節痛など急性肝炎の症状が現れます。しかし、一般に程度が軽く、気づかれないことが多く、7〜8割の人が慢性肝炎に移行します。こうなると自然治癒は極めてまれで、放っておくと初期慢性肝炎から後期慢性肝炎、さらには初期肝硬変から、後期肝硬変へと症状は徐々に進行していきます。  しかし、一般的には慢性肝炎や初期肝硬変では自覚症状が乏しいため、進行した肝硬変となってはじめて全身倦怠感や疲れやすいといった症状があらわれてきます。

 ⇒ 肝炎

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