Subject  : 脳出血

カテゴリー: 健康・医療情報 


 脳出血
脳出血は、頭蓋内部で起きた出血によって脳組織が障害される病気です。

脳出血は、主に脳内出血とくも膜下出血の 2つのタイプがあります。脳内出血は脳の内部で出血し、 くも膜下出血は、脳を覆っている髄膜の、内側の層(軟膜)と中間層(くも膜)の間に出血が起こります。 頭蓋内の出血は、硬膜外血腫や硬膜下血腫をもたらすこともあり、これらは頭部外傷によって起こることが多く、さまざまな症状を引き起こします。

動脈硬化などでもろくなった脳血管が、高血圧で血管壁の一部が破れて出血する病気です。めまいや頭痛などの前駆症状を伴うこともあります。突然、はげしい頭痛が起きて、意識障害、四肢麻痺(まひ)や片麻痺が伴います。脳がはれて脳ヘルニアを起こし、呼吸障害や血圧低下をきたして、数時間から数日で亡くなることもあります。夜間より日中に発作が起こることが多いようです。右脳で出血した後に左脳で出血するなどということもあり、両側で出血すると予後が悪くなります。飲酒、過労、興奮、入浴が誘因となることがあります。血圧のコントロールがよければ再発の可能性は低くなります。

● 脳出血の対処法
脳卒中の発作を起こした患者は、まず静かに水平に寝かせます。呼び掛けても反応がない、おう吐を繰り返す、呼吸が不規則、顔面蒼白などの時は動かさない方がよいのですが、できれば早急に医者に連絡して病院に運ぶことが大切です。いびきをかいたり、おう吐をする場合は、気道を確保するため、頭を低くしてあごを上げ、顔をやや横向きにし、衣類やネクタイを緩めて吐いてものどに詰まらないようにします。
脳出血で入院するとCTやMRIでただちに検査をします。そして血腫をただちに除去しないと生命が危ない場合などは除去手術をします。かつては頭蓋骨を開頭、電気凝固で止血をして血腫を除去する方法が主流でしたが、最近では、CTなどで血腫の位置を確認してそこに小さな穴を開け、細い管を使って血腫を吸引し、その後、血腫を溶かす薬を注入する方法も行われています。後藤名誉教授は「大きな血腫の場合、血腫を取れば延命はできるが社会復帰は難しいことが多い。中位の血腫なら内科的治療と外科治療と変わらず、小さい血腫では内科治療がよい。このため最近は開頭する患者さんが減っています」と話しています。
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