Subject   : 大豆(ダイズ)

カテゴリー  : その他  


 大豆(ダイズ)
 マメ科の一年生植物の種子で、五穀の一つに挙げられるほど日本人の 大事な食糧源とされてきた大豆は、そのまま煮豆などにされるほか、 豆腐、湯葉、揚げ、納豆、味噌、醤油などに加工されたり、大豆油の 原料となるほど利用範囲はとても広いです。 大豆には35〜44%も大豆タンパク質が含まれています。それ故に”畑の肉”と称される大豆だが、大豆にはタンパク質以外にも数多くの有効成分が含まれており、最近の研究から多彩な健康機能性が明らかにされている。
 一般的に動物質タンパク質の必須アミノ酸組成はヒトのアミノ酸必要量のパターンに近く、植物性タンパク質よりも良質であるとされている。動物性タンパク質の摂取比率が下がり、逆に植物性タンパク質の比率が上がると、不足するアミノ酸(制限アミノ酸)が生ずる可能性も出てくる。しかし、動物性タンパク質を多く摂取すると動物性脂質の過剰摂取が起こり、別の健康障害を引き起こしかねない。『第六次改定・日本人の栄養所要量』では、動物性タンパク質比率を40〜50%の範囲に保てば、飽和脂肪酸の過剰摂取を避け、食事として摂取するタンパク質の質も確保することができると指摘している。
 現状日本人の動物性タンパク質の比率は55%とやや高めである。豆腐や納豆といった身近な大豆食品を多めに摂ることで、日常的にこの比率を改善していくことが可能だろう。また、牛乳の代わりに豆乳を利用すれば、中性脂肪の摂取量を減らし、動物性タンパク質の比率を下げることにもつながる。
大豆タンパク質の健康機能性で最近注目されているのは、血清コレステロールの 低下作用です。 脱脂大豆から得られた分離大豆タンパク質を使った動物実験やヒト試験では、
  1. コレステロール値の高い人に対しては総コレステロール値を下げる、
  2. 正常なコレステロール値の人に対してはコレステロール値を下げない、
  3. 悪玉コレステロールであるLDLやVLDLだけを選択的に下げ、善玉コレステロールのHDLは下げない、
などの効果が得られている。分離大豆タンパク質を活用した食品は多数出回っており、ソーセージ、からあげ、ミートボール、ハンバーグ、乾燥スープ、清涼飲料水などが特定保健用食品として販売されている。 飽和脂肪酸とコレステロールを低減させることで心臓疾患のリスクを減らす 効能もあります。
 大豆の胚軸に多く含まれる。大豆サポニン(soy saponin)には過酸化脂質の生成を抑制し、高血圧・動脈硬化を改善する効果が認められている。また、フラボノイドの一種である。大豆イソフラボンは、乳ガンや前立腺ガンを予防するほか、骨粗鬆症の予防にも効果があるという研究報告が出ている。 さらに、大豆に多く含まれる レシチン にはコレステロールが血管壁に沈着するのを防ぐ働きがあることも知られている。

● 黒豆
大豆の一種で烏豆ともいい、大豆を凌ぐ栄養価があることから、古来、薬用に用いられてきました。
黒豆の色素はアントシアニン系のクリサンテミンです。
アミノ酸では、日本人に不足しがちかなリジンやトリプトファンを多量に含み、代謝の働きに重要なアスパラギン酸や調味成分のグルタミン酸のほか、ウレアーゼをはじめ種々の酵素も含んでいる。また、リノール酸やレシチンにも富むので、血管の老化を防ぎ、常食していると、血液が浄化されるので、腎臓・肝臓を強化され精力的になる。
黒豆は昔から喘息の妙薬として知られており、また声を良くする効用があるといわれ、声楽家などが煎じ汁を愛飲することでも有名。不要な水分や老廃物を排出するところから、リウマチ、むくみなどに良く、黒豆を酢に溶かして作った黒豆酢は痛風に卓効ありといわれる。そのほか、腎臓病には黒豆と小豆の煎じ汁、ノイローゼに黒豆酒、二日酔いの黒豆の煎じ汁がよく効く。

 ⇒ 豆類

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