Subject   :SOAP(Simple Object Access Protocol )

カテゴリー  : 情報産業・技術  


 SOAP(Simple Object Access Protocol )
SOAPとは、異なるコンピュータ上で動作するプログラム同士がネットワークを通じてメッセージを伝え合い、連携して動作するための通信プロトコル(規約)の一つ。メッセージの記述にXMLを、データ伝送に主にHTTPを用い、Webサービスの提供や利用に適しているとされる。

SOAPで送受信されるメッセージはXMLで記述され、一番外側がSOAPメッセージであることを示すSOAPエンベロープ、その内側に宛先などの制御情報を記述するSOAPヘッダ、送受信したい内容本体が記述されたSOAPボディが並んでいる。これをHTTPなどのプロトコルで送り合うことで、異なる種類のシステム間で処理要求や応答などを伝達することができる。

SOAPで実装されたWebサービスの使い方などのインターフェース情報はWSDL(Web Services Description Language)呼ばれるXMLベースの言語で記述され、サービスの利用者に公開される。様々なWebサービスのWSDL文書を集め、どこでどのようなWebサービスが利用できるのかといった情報を収集して利用者が検索・発見できるようにしたデータベースをUDDI(Universal Description, Discovery and Integration)という。

SOAPを基盤に、WS-AddressingやWS-Security、WS-Reliability、WS-Routingなど、名称が「WS-」で始まる様々なプロトコルやメッセージ規格が機能や用途に応じて策定されており、これらを含めたSOAPベースの技術全体を指してSOAPという場合もある。

SOAPの仕様は1999年にMicrosoft社などが発表したもので、2000年5月にW3Cが最初の標準規格を勧告した。00年台前半には企業システムのWebサービス化とともに普及が進展するかに思われたが、WS-*プロトコル群などを含む巨大で複雑な仕様が次第に敬遠されるようになり、RESTと呼ばれるシンプルな設計原則に則った軽量なWebサービス仕様(RESTful APIとも呼ばれる)のほうが好まれるようになった。

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