Subject   : 宗教改革 

カテゴリー  : 歴史  > 


 宗教改革
中世カトリック教会を分裂させ、プロテスタント諸教会を樹立させた16世紀の教会改革をさす。

中世カトリック教会は、14世紀の教会の大分裂(シスマ)によって普遍的権威を失い、ボヘミアではフスによる教会改革をつきつけられていた。コンスタンツ公会議(1414〜1418)はシスマの解決=教会全体の統一とフスの処理に一応成功したが、教会全体の改革には失敗した。その後、神学者、神秘主義者をはじめ各方面から改革要求が提示されたが、カトリック教会は世俗的栄華・権勢を求め、教義の形骸化、聖職者の腐敗を改められなかった。

ルターに始まる16世紀の宗教改革は、新しい信仰原理に基づく改革を図ったが、結果的にキリスト教会を分裂させ、プロテスタント教会を樹立させることになった。この宗教改革運動は、カルバンの登場により新展開をみて、ヨーロッパ各地に広がってゆく。そのころヨーロッパの主要各国では、中央集権的国家が形成されつつあり、この形成過程に宗教改革運動は繰り込まれざるをえなかった。各国の政治事情によってその展開様相はさまざまな変化をみせるが、国王権力の絶対化に貢献する場合もあれば、国の独立運動の思想的主柱になったり、良心の自由を生み出し、近代化に貢献する側面もみられた。



<出典: 日本大百科全書(小学館) >
 ⇒ 世界史年表

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