Subject  : ライティング(Lighting)

カテゴリー: 画像処理


 ライティング(Lighting)
 オブジェクトが完成したら、それらを配置してシーンを作ります。これがシーン作成になります。そして、シーン作りで非常に重要になるのが、ライティングとカメラアングルです。ライティングとは、オブジェクトや空間全体に光(ライト)を当てることを言います。同じシーンを作成したとしても、ライティングの設定しだいで雰囲気はガラリと変わってしまいます。ライトにもいろいろな種類があります。

 物体の材質には、『環境光』『拡散反射光』『鏡面反射光』を設定できます。この3つの光によって物質の質感が大きくかわります。例えば、同じ金属でも、鉄と銅では物質の色や光沢が異なります。

3次元空間上に光源を設定することをライティングと呼ぶ。光源によってモデルは可視物となる。光源には次のような種類がある。

● 点光源
電球のように、一点から光を全方向に放射する光源。光源から離れるにつれて、光は弱くなる。

● スポットライト
点光源の変形で、角度を限定して光を放射する光源。

● 平行光源
太陽のように、無限遠からの光をシミュレートする光源。太陽は厳密には無限遠にあるわけではないが、地球からはほとんど平行光源のように見える。点光源のように距離によって光の強さが変化することはなく、一定である。

● 環境光
部屋からの光が何度も壁などによって屈折した結果、 照明が直接あたらないところもある程度明るくなります。 これを一般に間接光といいますが、環境光とはこの間接光のことです。 かたち全体に均一に一定の明るさを与えます。

天空光は、晴天の空のように、仮想の天球全体から光を放射する光源。環境光と似ているが、ラジオシティと組み合わせることで自然な間接光が表現できる。

● 拡散反射光
光源から入ってくる光が、全ての方向に均一に反射するのが拡散反射光です。 紙のようにざらざらとした光沢の少ないものに見られます。 反射する光の量は、入射する光の量に応じます。 入射する光の量は、光のあたる場所によって異なるので、かたちに陰が付きます。

● 鏡面反射光
鏡面反射光は入射した角度のちょうど反対側(反射角)に強く反射する光です。 拡散反射光では、全方向に均一に反射しましたが、 鏡面反射光では反射角のほうにより強く反射します。 強く反射した光の先に視点があるとき、 視点から見てその場所は回りの場所と比べて極端に光ることになり、 いわゆるハイライトになります。 この鏡面反射光がかたちの光沢を決定します。

● IBL(Image-Based Lighting)
シーン全体を2次元の画像で覆い、その画像を光源として利用する手法。同じ画像を同時に背景として用いることにより、オブジェクトが周囲と非常によく「馴染んだ」、フォトリアルな画像を作り出すことができる。なお、ここではHDRI画像を用いるのが一般的である。
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